ものまね紅白歌合戦のオーディションで心が折れた話
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芸能界ってすごいんだなって思ったよ。
前回の続き。
中尾明慶さんのそっくりさんとしてテレビ局に応募したところ、何と顔審査が通過。
家に届けられたハガキを見ると、次はオーディションをやるらしい。
僕はオーディションに出ることにした。
しかし、一個問題があった。
ハガキに書いてあるオーディション予定日・・・、今週末ですやん。
ハガキが届いたのが火曜、そんでオーディションが土曜。
こんなキンキンのスケジュールでオーディション決まるの?笑
しかもオーディションの指定日は自分のライブが被っているという悲劇。
今回は諦めるかー。次回また受けよう。
と思いつつも諦めきれない自分もいたよね。
オーディションの日にち変えられるかをテレビ局にダメ元で頼んでみるか。
そして、テレビ局に電話をしてみたところ、ものすごい丁寧な口調で対応してもらい、日にちも翌日に変更してもらった。
人がたくさん集まるオーディションだから、日にちを変えるなんて無理だと思ってたけど、どうやら運よく2日間のオーディションだったらしい。よかったー。
まぁ、そんな感じで無事オーディションを受けられる事になった。
この日は何が何でも抜群のコンディションでオーディションに挑みたい。
前日から顔の調子を整えとこう。
そんな思惑もあって、前日のライブはお酒を控えることにした。
控えることにしてた。
全然控えられなかった。
テキーラたくさん飲んで滝登りみたいなゲロ吐いた。 渋谷THE GAME最高。
そして翌朝、見事に顔がパンパンになってた。
必死で蒸しタオルで顔と目を温める僕。
まぁ、でも、多分、大丈夫。
僕デフォルトでそっくりさんだし、オーディションなんて余裕の顔パスだ。
今日のオーディションは何をしようかなー。
せっかく出るんだから、ふんどしでも履いて何かやろうかなー。 あっ、脇でリズム奏でようかなー。
とか、キャッキャッ言いながら妻に話してたんだよね。
そして電車に揺られる事1時間。
着いた。
フジテレビです。
この写真の僕、4等身くらいしか無くない?
オーディション開始までまだちょっと時間があったので、妻とちょっとだけお台場を探索。
波平美味しかった。餅もんじゃ焼味だよ。
[caption id="attachment_3752" align="alignnone" width="400"] スカッとジャパンラムネ。美味しくはなかった。[/caption]
[caption id="attachment_3755" align="alignnone" width="400"] たこ焼きミュージアム的なやつ。わなかは無かった。くそう。[/caption]
普通に遊びに来ただけみたいになってる。
そして、オーディション開始時間になったので、集合場所に向かうと、そこには40名くらいの人達がいた。ちなみに全国でオーディションが開催されているらしい。倍率凄そう。
さっきまでヘラヘラしていた僕だったけど、急に緊張してきた。
妻いわく、口数が一気に減って、土みたいな顔色になってたらしい。
ここ最近で一番緊張してるぞこれは。
そして、チラッと周りを見渡すと、色んな人がいた。
コスプレしてる人もいるし、大荷物の人もいるし、僕みたいに普段着で手ぶらで来てる人もいる。
ちなみに集合場所は外だ。めっちゃ寒い。
しばらくしたら、時間になったのか入場ゲートが開いた。 係員がハガキを見ながら、参加者を次々と中に入れていく。
中に入った、とは言ってもここも外だった。
ここでは3列に並んで、案内があるまで待つ事になった。
緊張してきたので、何かもうちょっとしたことでツボに入って笑いそうになってしまっていた。
僕の2つ前にいる人が魔王みたいなコスプレしてて、マントをつけていたんだよね。
風が吹く度にそのマントが、僕の前にいる人にバッサバサ当たっていたのを見てヤバかった。
自分の皮膚をつねって耐えた。
そしてフと横を見たら、怖そうなお兄さんがいた。
怖そうなお兄さんは、透明のビニール製のカバンの中にフリーザのコスプレセットを入れていた。
カバンの中のフリーザと目があった。
唇を噛んで耐えた。
もう多分今は何を見ても笑っちゃう。 今思うと何が面白かったのかわからないけど、そういうテンションになっていた。
そして、それから20分後に係員がやってきた。
ついに僕はフジテレビ局内へと入るのだ。
列になってザッザッと歩いて行ったんだけど、僕の2つ前に魔王がいるせいか、RPG感がすごかった。マントは風にたなびき、僕の前の人が引き続きマントを浴びていた。
局内の通路を歩いてる時、ミーハー心で周りをキョロキョロ見てたんだけど、まぁ想像通りの通路だった。
多分みんなが想像しているのと同じ。普通のテレビ局の通路だった。
その後、オーディションをする部屋に案内される。
これもみんなが想像しているようなオーディションの光景だ。
鏡張りの部屋の中に、審査員用の机があって、向かいに参加者用の長い机が並んでいる。
椅子に座った後は、紙に必要事項を記入した。
主にこんな内容だった。
身長、年齢、体重、ウエスト、足のサイズ・・・、 顔マネで来たのか、歌マネで来たのか、声マネで来たのか。
今日は誰のモノマネで来たのか。
そして、特技。
特技か。
悩んだ。
↑書くべきか・・・。
いや、無理無理。この空気でやるのは絶対無理。
特技無しです~~!!
僕は空気に飲まれ、ひよりまくっていた。
怖いよう怖いよう。
その後、A4サイズの紙に自分の名前と年齢と受験番号を大きく書いた。
その紙を持って写真撮影をしたんだけど、写真を撮るだけでめっちゃ緊張した。
緊張しすぎて紙を逆に持ってたらしい。恥ずかしい。
あれ?普段の僕、人前でライブしてるよね・・・?
何かめっちゃ緊張するぞ・・・。
そういえばオーディションには76歳のお婆ちゃんも参加していた。
本当に色んな人がいるんだな。
僕は席に戻り、他の人と目を合わさないようにずっと下を向いていた。
その時、視界の前で、白い物体がフッと僕の前を横切り、その白い物体は僕の横に座った。
チラッと横を見るとさっきの怖そうなお兄さんが全身フリーザになっていた。
顔もメイクしていた。すごい、めちゃめちゃ堂々としてる。姿勢よく座ってるし、さてはこの人良い人だな。
そして、参加者全員の手続きがおわり、いよいよオーディションが始まった。
録画用のカメラが僕らの前にセットされていた。
審査員「それではオーディション、始めて行きます。では一番目の・・・え~○○さん」
「はいっ!」
さっきのフリーザの人だった。
ドラゴンボール映画のフリーザのセリフと、バイキンマンの歌を歌っていた。
めちゃくちゃ面白かったし、すごい似ていた。
他の人達も笑っていた。
普通に1発目で堂々とこれ出来るか?いや、僕には出来ない。絶対ビビって出来ない。
心の準備をしよう。いつ呼ばれても良いようにゆっくり気持ちを整えることにしよう。
審査員「はい、○○さんありがとうございました。似てましたねー。はい、では次―、ケイタさん」
まさかの二番目。
審査員「・・・あれ?ケイタさん、います?」
は・・・はい!!います!すみません!
ワタワタしながら僕が前に出る。
審査員「えーと、ケイタさんはそっくりさん枠ですね。・・・中尾明慶さん?あー、似てますね。はい、じゃあカメラに向かって5秒間くらい笑顔いただいてもいいですか?」
静寂の中、カメラに向かって笑う僕。地獄だ。
人生史上一番の引きつった笑顔を披露した。
この僕の姿を、オーディション参加者40人が鏡越しに見てるのがわかる。
も・・・もういいですかね?
審査員「あっもうちょい笑顔下さい。」
共感性羞恥がある人がこの光景を見たら顔を覆うだろう。
ビビりながら笑顔を続ける僕。殺してくれ。
審査員「はい、ありがとうございました。終わった方から退室お願いしますね。あっ他の人のを見たかったら残っててもいいですよ。」
僕はノールックパスの速さで退室した。
というわけで、オーディションはこんな感じだった。
芸能界ってすげぇや。 こんな心臓が張り裂けそうなオーディションを日々受けてる人達がいるのか。
いや、ドラマや映画のオーディションだともっと怖いのか。
僕には無理だ。
芸能人ってすげぇや・・・。
あわよくばテレビに出て、ちょっと有名になったろって思ったけど、そんな甘いもんじゃなかった。
まぁ、でも大丈夫。
顔だけなら僕でも受かる可能性があるから。
こんだけ周りから似てるって言われてるんだから受かるだろ!!笑
そうそう、肝心の結果なんだけど、3月末までに合否が決定するらしい。
合格者だけに連絡が行くみたいなので、もし連絡がなかったら縁がなかったということみたいだよ。
でも、ここまで来たら受かりたいよー!
何か進展があったらまた書くね。