バイクで日本一周:12、13日目
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屋久島を出て九州に戻った。
2012/05/08
そういえば前回のブログに載せるの忘れてたんだけど、屋久島の夕日と日没がとんでもなく綺麗だった。みんな写真撮ってた。
んで、12日目となるこの日は、屋久島を出発することにした。
バイクも洗車した。
早朝には屋久島を出発して、15時には鹿児島に着いたよ。
鹿児島の港ではカンパチの漬け丼を食べたんだけど美味しかった。
そのまま海岸沿いを走って桜島へ。 19時頃には桜島前にある道の駅に到着。
この道の駅には日本一長い足湯っていうのを発見したんだけど、そもそも営業してなかった。
温泉に入った後、外のベンチに座ったらなんかお尻がザラザラする。
なんとザラザラの正体は火山灰だった。すげー、初めて火山灰見た。
バイクのシートにも火山灰。すごい。
もう21時を過ぎていたし、今日はここにテントを張って寝ることにした。
「目の前には桜島」という最高のロケーションに上機嫌だった僕は、景色を見るためにテントにカバーをかけないまま寝ました。
~夜中~
ドーン!!
桜島が噴火した音がめっちゃデカい。
うるさっ!
パラパラと雨みたいに降ってくる火山灰。
メッシュ状のテントの天井をすり抜けて寝袋に火山灰が降りそそいできた。
僕は急いでテントにカバーをかける。
これでやっと寝れる。
~4時間後~
ドーン!!
まじか。
~朝方~
ドーン!!
ごめん、もう許してください。
この日使ったお金
食費686 ガス665 温泉330
2012/05/09
13日目。
昨日のハイテンション桜島のせいで、なかなか寝れなかった僕は寝ぼけながら出発。
寝ぼけながら写真撮ったら写真もボケた。
しかも、昨日は寝袋の下に敷くマットを使わないで寝たせいか、ケツがめちゃ痛い。 そして、オフロードのバイクのシートは幅が狭いのでさらにケツに負荷がかかるのであった。
今日はあんま移動できないかもなあって思ったらこの日は過去最高450キロを1日で走った。 ランナーズハイみたいな感じで尻ハイだった。
そして夕方頃、別府に到着した。
今日はこの辺で風呂入って寝ることにしよう。
歩きながらバイクを押して温泉を探してたら、おじさんに話しかけられた。
「なんか探してんの?」
温泉探してるんですよー。
「良いところあるから着いてきー。」
謎のおじさんは良い人みたいだ。
おじさんに連れられて温泉の前に到着した。
「兄ちゃん東京からきたの?ちょっと待ってな。」
おじさんはそう言った後に、弁当と酒を買ってきてくれた。 「今日は俺の家に泊めたるわ!」とも言ってくれた。
すごい親切なおじさんがいるもんだなーと思った。本当にありがたかった。
心の隅で、この人はゲイなんじゃないかと疑ってたのが恥ずかしい。
温泉に入る前にベンチでおじさんと少しだけ話をした。
「俺も昔はバイクで旅したんやわー。 俺は人に親切をしてるつもりはない。困っているから助ける。 それが当たり前やろ。」
熱い男だった。素敵だ。
対して僕は何なんだ。
人を疑ってばかりじゃないか。
自分は何てクソ人間なんだ。
温泉は21時頃に入る事になり、 おじさんは、「時間まで街をぶらぶら探索してき!」って言って下さったので、二時間くらい余裕があったから別府を一人でぶらぶらしてくることにした。
それでも、一人になった僕はまた不安になってきた。
それは、やっぱゲイなんじゃないのかなあの人。という不安。
不安になった僕はSNSで聞いてみた。
レスポンスをくれた友達全員から「お前ヤられるよ(色んな意味で)」と言われる。
だ、だよね。 なんか僕もそんな気がしてきた。
しかも職業が刑務所の看守って言ってたよ。怖いよ!
そんなこと考えていたら、おじさんと温泉に入る時間になっていた。
おじさんと合流して、おじさんから「タオルとかシャンプーこっちで用意したからこれ使いな。」と言ってくれたのだけど、その言葉にすら不安を感じるようになってしまった。
本当失礼だな自分・・・。
しかし、風呂場では何もなかった。
普通に温泉に入っただけだった。
やっぱ僕の無駄な心配だった。
本当最低だな自分・・・。
しかし、温泉から出てきたおじさんの口から衝撃の一言を聞かされる。
「俺な」
「催眠術やっとんねん。」
えっ!?そっち!? 身体から血の気がひいた。
そういう感じの怪しい人だったのか・・・。
おじさんはさらに話し続ける。
「今からケイタ君にやってあげるんだけど、ここだと人がたくさんいてちょっと気が散るから地下の駐車場いこか。」
人がいない地下?!
これはいよいよまじでやばい。 やばいやばいやばい。
何か断る勇気も出なくて、もうめっちゃ脅えながらおじさんの後をついていった。
地下の駐車場に着いて、おじさんが喋りだした。
「じゃあちょっとそこ座り。」
おずおずと車止めの縁石の上に座らされる。
もう帰るって言えない!でもこわい!
「それじゃまず足を前に伸ばしてほしい。そして目を閉じるんだ。 あっそのリュック邪魔だから後ろ置いとき。」
目を閉じるのこわいよー・・・。
そしてしれっとリュックを没収された。
おじさんは真剣な声で喋り続ける。
「で、目を閉じたままでしばらくすると、自動的にケイタ君の手が上がっていく。今ケイタ君の手は風船のように軽いはず。ほーら、そーら。上がるやろ?」
もちろん、全然軽くなってないし腕も上がらない。
ただ逆らったら、怒られるかもしれない。
僕は「ワァ!本当にウイタヨ!」という言葉とともに、自分の力でゆっくりと手を浮かせた。
おじさんは満足そうだった。
その後も一時間くらい、謎の催眠術に付き合わされた。
「なりたい自分をイメージするんや!」
「そうや!体で表すんだ!」
おじさんの謎の精神論が飛び続けた。
僕も、「はい!」と元気よく返事をする。
何なんだこの時間は。
もうこのおっさん意味わからんわ。
その時だった。
一台の車が駐車場に入ってきた。
おじさんは、車が来る気配を感じたのか、僕の肩をポンと叩いた後に「さっ、もう目を開けていいで。じゃあまたさっきのベンチいこか。」と言ってきた。
助かった・・・。
駐車場を出て、外にあったベンチでおっさんと話をする。
「まっ最初はこんなもんや。今日はちょっとうちには泊められないことになった。明日の昼にまたここに迎えにくるから家に案内してそこでまた三時間くらいこれをやろか」
三時間?!
あの催眠術3時間もやったらどうにかなってしまうよ。
「後な、俺が催眠術の最後にケイタ君の肩をポンと叩いたの覚えてるか?」
は・・・はいっ!覚えてます・・・!
「あれで肩のコリがとれたはずや。そうやろ!」
ほっ・・・本当だ!取れてます!コリ、取れてます・・・!
もちろんとれていない。 この日は解散となったので、僕は海岸にテント張って寝た。
寝袋の中で僕は、別府を脱出しようと決意したのであった。
そしてこのブログを書いている05/10の午前7時、 無事北九州に逃げ出すことに成功。
二年前にア○ウェイに勧誘されたとき以上の恐怖を感じた。
人は簡単に信用したらアカンのですね。
いや、人を見る目をつければいいだけか。
この日使ったお金
食費662 ガス2016 オイル交換1000
2012年5月10日 08:17