天然だと思ってた友人に裏切られた話

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高校生から友達のAという人物がいます。

 

 

見た目はイケメンですが、天然な性格で愛されキャラなのです。

 

Aは当時、酒が弱かったので酔っ払うと、隣にいる友人の肩をずっとパンチしていることもありました。

 

 

 

こいつの実家に泊まりにいった時も、朝にお母さんが「A!洗濯するものある?」と聞いてきたとき、こいつは爆睡していたんですね。

その後、お母さんは諦めて部屋を出て行ったのですが、僕たちは念のため、「おいA、お母さんが洗濯物ある?って聞いてたよ。」って起こしたんです。

 

そしたらAが寝ぼけながら「えっ何?忍者きたの・・・?」って言ってきたんです。

そんな事一言も言ってないし意味わからなすぎてみんなで笑ってました。

 

 

 

 

 

 

修学旅行の夜も、Aは先に寝ていたのですが、寝室でみんなが遊んでるときにネズミが出たんですね。

なので、みんなでネズミ退治に奮闘していたのですが、ネズミがシュッ!とAが寝ているベッドの下に潜り込んで行ったんです。

 

 

そこで、「A~!ネズミがお前のベッドの下に入ったよー!起きて!!」とみんなで起こしたんです。

 

 

そしたらAが寝ぼけながら、 「えっ何?ネズミ?俺のこと・・・?」 と聞いてきたんです。

 

 

その時は全員で、オメーじゃねーよとツッコんだりもしました。

 

 

しかしそれ以上にこいつはモテるんです。

 

 

 

 

Aとよく一緒にいた僕は、かなり踏み台にされてきました。 女の子から急に話しかけられたと思ったら「よくAさんと一緒にいますよね?これAさんに渡しといて下さい!」なんて日常茶飯事です。

その度に俺じゃねーのかよ!って心の中で怒ってました。(俺は優しいのでそこはしっかりと渡します)

 

 

 

 

しかし何年経ってもいまだに理解できない不可解な行動があったんです。

放課後、一緒に何人かで歩いて帰ってたら、後ろの方でそいつが「ホイッ」と言いながら木に向かって、持っていた傘を掲げていたんですね。

 

 

何してるの?と聞いたら、「木に魔法をかけた」と言ってきたんです。

 

全然意味がわからないので、その時はAをバカにしてからそこに置いて先に行ったのですが、この行動には実に悪どい真意が隠されていたのです。

 

 

 

 

最近その変人のAを含めた何人かで飲み会をしてる時に、当時の学生時代の話に花を咲かせていたのです。

 

その時に、あの時の行動って何だったの?と、木に魔法をかけていたことを聞いてみたんですよ。

 

 

 

そしたらAがニヤニヤしながら、真相を話し始めました。

「実はあの時、後ろから俺のことを話してる女の子がいて、俺もその子と話したいと思っていた。 でも、お前らと一緒にいたら話しづらいし絶対にイジられるから、なんか変なことして先に行かせよう。」

という考えの元にあの行動を取ったと話したのです。

 

 

恐怖です。

 

 

あの時散々バカにしてイジくり倒したつもりが、実は逆に俺らのことをハメていたのです。

そしてその行動とキャラを10年近く隠し続けることができた技量に僕たちは戦慄したのでした。

 

そんなことがありつつも僕たちは割と仲良くやっています。いや、仲良くはない。